夜景に包まれる。
真っ暗な闇の中で、
光り輝く宝石のような夜景。
輝きというのは、闇の中でこそ価値を持つ。
どんなに宝石が輝いても、光の中では価値は薄い。
光が織りなす、その価値は。
目から脳に入り込む。
夜景は、独占はできない。
独占できないけれど、脳には入る。
脳の中で、その輝きが記憶として残る。
夜のそよ風。
昼に比べると、ひんやりしている。
しずかな、世界。
昼に比べると、静かな世界。
あたりは闇。
心細くなる闇。
その闇の中で、神々しい光が目に飛び込んでくる。
その夜景の宝石は、誰のために輝くのか。
独占できないその光は、人々の心を浄化してくれる。
夜景には、そのつもりはない。
それぞれの店やオフィスの光の集合体だから。
でも、
闇の中ではその光が価値を持つ。
夜景というのは、現代のとても贅沢な宝石。